案件名
追尾型太陽光パネル架台開発
お客様 | ノータスソーラージャパン株式会社 |
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担当者様 | プラント部統括部長 M.H.様 |
概要
概要
・架台の状態や周囲の状況を、安定的に収集する必要性
・突風などの突発的な事象に対する安全性に課題
・問題発生時、現地に赴くための運用コストが発生
・海外製品を使用するにあたり発生する、下記の課題が存在
・日本の法規制への対応の手間が発生
・メーカーからサポートが得られるまでに長いリードタイムが発生
・可用性・耐障害性に優れたAWS IoT Coreを活用し、安定した運用を実現
・パネル角度の自動制御による、安全性の向上
・パネル角度のリモート制御による、運用コストの低減
・システム全体の内製化
・導入までのリードタイムを短縮
・メーカーからのサポートが不要になり、リードタイムを解消
導入背景
導入背景(紹介文)
ノータスソーラージャパン株式会社は、農業と発電の完全両立を可能とした、次世代の営農型太陽光発電技術「ノータスソーラーシステム」を使って、クリーンな電力をずっと安く供給しながら、日本の農業にとっては新しい収入を得られる方法の実現が行われています。
「ノータスソーラーシステム」の一層の発展を実現させるため、IoT(Internet of Things)技術の導入を検討されていました。
ノータスソーラージャパン株式会社 公式サイト
ノータスソーラージャパン株式会社は、主に太陽光パネルの架台メーカーとして、農業とエネルギー、そして日本の地域がこれからもずっと発展していくための未来の設計図を提案しています。 |
選定理由
J_TECHを選んだ理由
同社は架台の運用管理には多大なコストと手間をかけており、その手段をより一層洗練・最適化することが求められていたため、IoT技術を活用したシステムの導入をご検討されていました。
弊社のホームページよりお問い合わせいただき、打ち合わせを重ねていく中で「お客様に寄り添い、様々な要件に対して柔軟に対応が出来る企業である」ことを知っていただいたことが決め手となり、弊社を選んでいただきました。
課題
課題
1. 現地状況把握に関わる問題
同社は複数の発電システムを管理しており、風速/発電量/パネル角度の情報を一括管理することが必要不可欠でした。
2. 運用上の問題
問題が発生した時に現地に赴く必要があり、多大なダウンタイムとコストが発生していました。
3. 海外製品使用に関わる問題
従来使用していた架台は海外製品であり、導入時に日本の法規制への対応が必要であることや、問題が発生した際に迅速なサポートが得られないことが問題でした。
提案
解決方法
1. AWS IoT Coreの採用
現地の情報収集とリモート制御に、一般的な通信方式であるMQTTを用いることができるAWS IoT Coreを採用することにいたしました。これにより、端末開発費の削減、および工期の圧縮を実現しました。
2. 情報収集・パネル制御用装置の開発
弊社は、情報収集とパネル制御を行う装置のソフトウェアを担当いたしました。一定時間ごとに実施する必要のあるセンサーからの情報収集・パネル制御とMQTT通信の両立をシングルタスクの組込向けOSを用いて行いました。これにより、信頼性の高い情報の収集と、ノータスソーラージャパン様の要望を満たすパネル制御を実現することが出来ました。結果として、問題に対する迅速な対応と運用コストの削減が見込まれます。
3. 追尾型太陽光パネル架台の内製化
自社で架台の開発を行うことで、海外製品導入時に発生していた日本の法規制への対応や、時差によるサポートの遅れが無くなり、リードタイムの圧縮が見込まれます。
結果
装置導入により見込まれる効果
今回開発を行った装置により、下記内容の改善が見込まれています。
・リモートで情報を一括管理 (周辺環境/発電状態/パネル状態)
・パネル角度のリモート制御による、問題発生時におけるダウンタイムの削減
・パネル角度の自動制御による、発電効率の向上、荒天時における安全性の向上、および運用コストの低減
・耐久テストにかかるコストの削減
・可用性・耐障害性に優れたAWS IoT Coreを活用することによる、安定した運用の実現
今後
今後の展望
設置済みの架台へ順次展開するとともに、他社への「ノータスソーラーシステム」の販売や、多拠点展開を積極的に実施し、今回開発したIoT技術によるリモート監視・制御システムの一層の改善をされていくとのことです。